心も折れたけど、凹んではいられない

掲載日:2021.06.12

あれは何時だったか?
6月入ってすぐの4日だったかな。ものすごい強風が吹き荒れましたね。
ハウスのビニールが飛んだり、苗が折れたり畑に水が溜まったりとあちこちから被害の様子が流れてきました。

花茶農園も被害無しでは済まされなく、トウモロコシが倒れたり、ビニールが外れたり…。
そして、一番聞きたくなかったイチゴ畑の様子。
いちごの房が、強風で折れているという現実。
折れた房に付いているイチゴの実は赤くなっていても美味しくないのです。
そんなイチゴをお客さまに食べさす訳にはいきません。

毎日頻繁に頂くお電話は、今日かか今日かと開園をお待ちの様子。
傷んだイチゴの株を取り除きながら私の心は打ち砕かれていました。
「農作物は、春の苗が良好で順調に育っても、収穫するまで油断は成らない。収穫する日まで判らないものだ。」
と、よく両親に言い聞かされていた。
その言葉がグルグルと頭の中で舞い、農業は計算だけでは成り立たない大きな宇宙、自然のなかでの営みであることを思い知る。

私以上に、今日までこのイチゴと向き合ってきたあきっちの悔しい気持ちはどんなにかと思う。
でも、凹んでいられない。立ち止っていられないと思った。

花茶のイチゴ狩りを楽しみにして下さっている沢山のお客さまがいるから、手入れをしてお迎えせねば。
自分に喝を入れなおして、枯れたイチゴの株や房を取り除く作業を始めた。

今年は、遅霜の被害も有り加えて強風雨の被害でお客様の期待に添えない心苦しさです。悲しいです。
でも、精一杯の手入れをして、お客さまをお迎えしたいと思っています。