終活

掲載日:2021.10.05

通常営業を始めて4日過ぎて定休日の朝です。
初日は、期待したほどのお客さまは見えませんでしたが、徐々に花茶らしい雰囲気に包まれる営業になってきました。
まだ、コロナ禍での外出を控えている方はたくさんいるように思うし、私自身も人混みへ出掛けるときは不安を抱えて躊躇することが多い。
コロナの文字が、宇宙から忘れ去られる日は、かなり遠い未来。

昨日、遠く離れている友人に久しぶりと言うのか、もっともっと久しぶりに電話をした。
というのもステージの高い癌を患っていると聞いていたから、電話しようしようと思いながらかける言葉が見つからなくて掛けられなかった。

「私、判る?」
「わかるよ、わかるよ。」
で、始まった会話だったけど私の不安をよそに元気のよい弾む声を聞いてほっとした。

ある程度の覚悟は決めて、独りでいる時間はつらいので誰かと話をしたり会ったりして過ごしているらしい。
そして、最後に今、終活をしていると。

ズシリと心の中に落ちた”終活”という言葉。
随分と多くの友人知人を見送ってきたし、まさかの夫まであっけなく逝ってしまってから自分のその日を思わないではいられない。
私ひとりがこの世から消えたとしてもなにも変わることなく動いていくことは判っているけど別れは寂しい。
遠くの友人は、未練を断ち切る為に身辺の整理や心の整理に今、時間を費やしていると言う。
整理の途中に、私の店のパンフレットを見つけて想いを寄せていたところだったそうだ。
決して楽しい時間ではないけど、ゆっくり時間をかけて自分の生きた時間を振り返ることが出来ることは素敵だと思う。
明るく前向きな心情で電話に応じてくれた友人に元気をもらった電話でした。

この年齢になったら会いたいと思ったら会いに行き、行きたい場所にも行きたい。
会いに行くよ、会おうね。