天国に一番近い山の頂で

掲載日:2016.07.12

珍しいくらい快晴の夏に空。 
朝からジリジリと暑かった。 
今日は、夫の納骨を済ます。久しぶりの定休日だったので、朝寝坊をしてしまい何だか朝からバタバタとしていた。 
だから、納骨も特別な感情に浸ることなく淡々と済んでしまった。きっと、夫は怒っているだろうな。 

午後、夫の好きな我が家の山の頂で夫の追弔の焼肉会を地元の人たちが開いてくれた。 
この数年、手を入れてすっかり様子の変わったこの山を、みんなに見せてここで焼肉をしたいと常々言っていたという。 

雲ひとつないような夏の空の下、見渡す景色の綺麗な事。 
略、180度の風景が眺められて、この季節の眺めは緑豊かで気持ち良い。 

あいつは、今もここに来て俺たちと一緒に居るぞ、と酒盛りしながら夫の噂話に弾む。 
あぁ~だった、こうだったと尽きない話の中で、しっかりと夫の笑顔が浮かんできた。 
まだ、死んでしまっていると判っていても、ひょっこりと現れそうな気がしてならない。 
「酒は、まだいっぱい有るぞ。呑んでくれ、騒いでくれ、今日は俺の日だ。」と、笑っている気がした。 

あれは昭和56年だったという。 
干ばつの夏で、ひと雨降って欲しくて近所の仲間と隣の住職を呼んで、この山で雨乞いの焼肉をしたことがあった。 
それから、間もなく雨は降り始めたが…酷い大雨になって大きな災害が出た苦い思いでもある。 

今も昔も乙女な私たちは、シャボン玉遊び♪も楽しみました。